加工硬化とは?

物質を構成している原子や分子が、規則正しく並んでいるものを結晶といい、
鉄(金属)は多くの結晶が集まった結晶体です。

鉄に常温で大きな力を加えると、この結晶がスベリや双晶を起こし、変形します。

変形がスムーズに起きると、加えた力のエネルギーは原子の移動に費やされますが、 変形がスムーズでない部分では結晶内部に加えたエネルギーが残ってしまいます。

この残った力を、残留応力といいます。

残留応力の為に結晶が歪んだ形のままになり、「硬い」状態になります。

変形が大きくなればより硬くなりますが、あまり硬くなると脆くなって割れてしまいます。

理想的に結晶をスベラせる様な工程設計を行うことで、割れを防いでいます。

加工により硬くなった鉄を、ある温度以上に加熱すると元の柔らかさに戻ります。 これは金属特有の現象で、歪んだ結晶が熱により正常な結晶に変化する為です。

これを再結晶といいます。

そして再結晶が起こる温度を再結晶温度といい、鉄では350〜450℃です。

冷間鍛造で加工した鉄(金属)が硬くなるのは、この温度以下で変形させているためで、熱間鍛造、温間鍛造では得られない効果です。

 

 

 

 

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